開催迫る!第16回JAPANドラッグストアショー

 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)主催による『第16回JAPANドラッグストアショー』が今年も3月18日(金)~20日(日)の3日間、千葉・幕張メッセで開催される。

 ここ数年の踊り場的な成長の停滞期を経て、次世代戦略への具体的な1歩を踏み出す”ドラッグストア再成長元年”と位置付けるJACDSにとって、今回のショーは高齢社会を支える機能・役割を広く内外に打ち出す絶好の機会。

 直近の課題にあげられる機能性表示食品、スマイルケア食(介護食)の本格的な取扱いをはじめ、新たな市場創造を導く最新の商品・サービスの提案や情報発信に注目が集まるところだ。

 昨年から運営担当を担うDgS次世代経営者によるJACDS青年部を代表し、今回の実行委員長を務めるミック・ジャパン社長の貴島浩史氏に意気込みと抱負を聞いた。

「スピード感もってセルフメディケーションとDgSの役割訴えるべき」

 

◎貴島浩史実行委員長(ミック・ジャパン代表取締役社長)インタビュー
 (1月上旬・ドラッグストア流通記者会合同会見より)

 

--テーマに込めた今回の開催への意気込み


 第16回のテーマ『街のトータルサポート。暮らしを守るドラッグストア!』~加速するセルフメディケーション~は、一般の方々が理解しやすい表現を心がけ、高齢化社会ではOTC薬、健康食品といったものだけではなく幅広く暮らしを守るというイメージを表した。

 セルフメディケーション(セルメ)に関しては第1回からテーマに掲げているが、いよいよドラッグストア(DgS)が高齢化社会で役割を担うために、改めてセルメに対する認知をしっかり進めることが大切との考えのもと、単なるセルメではなく”加速する”という文言を入れさせて頂いた。

 これまでDgSはセルフで顧客任せのような展開にあったが、今後はそうではなく、各店舗がカウンセリングをしながら1人ひとりに対して積極的な提案や情報発信をしていく取組みが大事だと思う。

 例えば新たに誕生した機能性表示食品などは、従来のように置いているだけでは駄目で提案が必要。さらに生活者に意識を持ってもらうため、セルメの位置付けが増していることをスピード感を持って訴えるべき状況となってきたと感じる。
 今後、1店1店のDgSが顧客に確実にセルメの意味を伝え、意識を変えてもらう取組みに乗り出さなければならないのではないか。

 

--出展を中心とした現時点での開催規模の感触

 

 出展は昨年末段階で274社・1056小間。前回は15回記念ということから335社・1304小間で若干多かったが、今年については最終的には概ね例年並みを見込んでいる。

 食品関係や健康食品関連が増えている印象だ。やはりDgSでも食品の取扱いが増えるとともに、機能性表示制度を踏まえて健食の需要増を反映していると思う。
 前回から会期前日に取り入れたプレビューについては、ネーミングを「ビジネス商談会」に変更し、もっと多くのバイヤーや業界関係者に事前に見て頂く。ブース数も54社から60社と前回から増える見込みだ。
 前回は1回目だったということもあり、各バイヤー含め認知がそこまでなく、バイヤーズデイが恒例だったものなので声掛けには反省する部分もあった。

 よって今回に関しては、名称をわかりやすくするとともに、特別の招待状によってきちんと伝達を図っている。

 出展に関してはメーカーごとに諸事情もあるが、今後2年3年と取組みを積み重ねるなかで少しずつ課題を解決することで、さらに盛り上がっていくものと考えている。

健食やスマイルケア食の対応にも注力

 

--企画内容の見どころについて


 JACDSによるテーマブースは「高齢化社会に対応するドラッグストアの役割と挑戦」と題し、2~3年前から次世代ビジョン研究として取組んでいる新しい社会的機能、役割を明確に表現させて頂き、業界関係者および一般来場者、社会に伝えたいと考えている。

 セルメ推進のための研究プロジェクト活動、情報提供支援システムなどの課題と取組みといった情報提供に加え、簡易な検体測定室としてHbA1c測定も行い、実際に体験頂くことでDgSでの検体測定の重要性を訴える。
 さらに「DgSの新マーケット攻略」として、新市場を想像する健康食品やスマイルケア食の制度概要、商品の詳細も紹介したい。

 機能性表示食品については昨年から商品が出てきているわけだが、まだまだ一般の認知が充分ではない。どう展開すべきかが定まっていない業界関係者に対し、具体的な提案を図る予定だ。
 ヘルス&ビューティ情報ステーションにおいては、高齢化社会ということでシニアライフケアゾーンを設け、介護を必要とする高齢者、その家族など周辺の方々に向けた「見る」「触る」「体験する」有意義な情報発信を行う。

 ここでは認知症予防や身体機能強化プログラムなどが実際に体験できるコーナーを展開するほか、最新の介護用品・ロボットを実際に見て触れてもらう機会を設ける。
 一般来場者に例年好評を博しているホームケア、ビューティケア関連の展示・体験コーナー、肌年齢や頭皮年齢などの診断ゾーン、恒例の新製品コレクションといった定番企画は今年も実施する。

 また、展示会場内のセミナー会場では薬剤師・業界関係者向けビジネスセミナーと生活者向けHBCセミナー、同時開催イベントとして各アドバイザー更新セミナー、第11回セルメアワード、標準EDI(流通BMS)推進特別セミナー、そして昨年で4万通もの応募が集まるなど年々認知が高まるセルメ川柳といったものも例年どおり実施する。

 

--業界内でのショーに対する期待をどうとらえるか

 

 ショー開催に際しては昨夏、65社ほどのメーカーを訪問させて頂いた。そこでのヒアリングではショーに対する要望というか、DgSにおける高齢化社会対応と機能性表示食品などの新マーケット攻略に関し、今回どのような提案や企画を行うのか強い関心を持たれていると感じた。
 ショーには一般来場者向けの提案と業界関係者の商談という2つの側面があり、様々なメーカーと話をさせて頂くと生活者に商品をアピールしたいというところもあれば、バイヤーさんに訴えたいなど、もちろん各社で思惑は異なる。

 ただ、個人的にはその双方とも大事と考えている。一般来場者に対する活動では、だいたい2000人ぐらいのマーケティングデータが取れるというメリットもある。

 

--昨今市場を牽引するインバウンドの提案などはどうか

 

 昨年でいくと中国、韓国、タイ、モンゴル、フィリピン、マレーシア、シンガポール、アメリカなどから来場があったが、例年外国の方の来場が国とともに増えている。そこに向けて我々としての企画などは行わないものの、メーカーごとにブースで対応されることをお願いしている。
 バイヤーズデイに関しては、非常に多くの外国人が来られながら対応が不十分だったとの声も寄せられており、出展社には是非対応されるようお話させて頂いている。

 インバウンドが盛り上がっているとは言っても、各社の対応には差がある。ショーのような機会を通じ、提案を考えて頂ければと思っている。

 

--改めて開催に際する抱負を

 

 JACDSに次世代経営者候補による青年部が設立され、昨年の松本清雄実行委員長からショーを担当するようになっている。

 続いて私が昨年4月に実行委員長に就任したが、私個人というよりはテーマを含めて青年部のなかで議論を行ってきた。JACDSにおける青年部の位置付けとして、私は「皆で考えを一致しながら進めていく」と考えており、和を大切としながら次世代を担う若手の意見を集約して取り組んだつもり。その辺りも含めて是非、会場で確認頂きたい。(談)

 

薬局新聞 2016年3月2日付