2015年

7月

17日

開催迫る第1回全国ファーマシーフェア2015

 日本保険薬局協会(NPhA)主催による『第1回全国ファーマシーフェア2015』が7月31日から8月2日までの3日間、神奈川・パシフィコ横浜で開催される。

 加速する薬局業務におけるICT・システムをはじめ、医薬品、セルフメディケーション関連から介護・福祉、環境、人材派遣・教育と、薬局・薬剤師に関わる機能や商品、サービスを一堂に会す”国内初の総合的な薬局展示会”として注目度は高い。

 また、学会などとは異なって一般来場者も対象としていることでは、昨今の分業バッシングや薬歴未記載問題への対応や、高齢社会における健康情報拠点としての役割を打ち出す機会ともなりそうだ。

 

【インタビュー】第1回全国ファーマシーフェア2015 岡村章二実行委員長(クオール株式会社 専務取締役)

 

今後の薬局機能・薬剤師像を明確化するイベントに

岡村章二実行委員長
岡村章二実行委員長

――あらためてフェアの意図と狙いを


 もともとNPhAの中村勝会長が業界活動で得た気づきをもとに、薬剤師や薬学に関係する学術的学会ではなく、薬局の機能などに関わるイベントが無かったことから、協会として総合展示会の開催に取組んだ。
 とりわけ近年の薬剤師業務における調剤機器やICT活用といった技術発展には目覚ましいものがあり、在宅医療にiPadを携帯したり医療のネットワーク化も進み、電子お薬手帳も急速に普及しつつあるが、薬局経営者が実際に触れる機会は少ない。保険薬局における最先端のテクノロジーを集める意義はあるのではないか、ということが原点となっている。
 この発想を出発点に、保険薬局に関わる幅広い分野を一堂に会す内容を目指したほか、一般の来場も呼びかける発想を盛り込んだのも1つの目玉になると思う。学会などは業界関係者のみを対象としているが、薬局がどういう機能や役割を持つのか、薬剤師がどのようなことをやろうとしているのかといったことを社会に理解してもらう良いチャンスにしたい。


――医薬分業や薬局に社会から厳しい視線が寄せられる状況も背景にある


 タイミング的に様々な問題が出てきていることについては、逆に良いアピールの機会になると考えている。身近に社会の理解を深めるようなアプローチを図りたい。例えば会場にはソフトバンクの感情認識パーソナルロボット「Pepper(ペッパー)」も配置することになっており、ロボットを通じて薬局や薬剤師が実際どのようなことをしているのかを紹介する。
 会場の構成として、まず入り口付近をNPhAによる主催者ブースとし、投薬カウンターや調剤室などを持ついわゆる疑似薬局的な展示を図る。この周辺には大型モニターやパネルを設け、協会活動の紹介や薬局の様々な機能、今後のセルフメディケーション対応などの情報提供を充実する予定。ここでPepperが来場者を出迎え、イメージとして将来的にはこうしたロボットが居るような薬局の未来像を表現したいと思っている。
 調剤機器やシステムなどの出店社のブースでは、さらに具体的な機能に関する展示や企画が打ち出されることになる。夏休みの子供を対象とした調剤体験や、認知症チェックなどの体験型企画なども繰り広げられる。


機器メーカーや医薬品メーカーなど出展企業も幅広く

――出展社の傾向について

 

 やはり当初の企画背景からICT関係が中核になると思う。特に電子お薬手帳や電子薬歴システムなどについては、現在サービスを行うところを網羅できる見通しにある。

 血液検査などの機器類も揃う予定で、ある出展社は本フェアで新たな機能やサービスを発表するような話も聞いている。
 ちょうど機能性表示食品制度が始まったこともあり、第1段階となる商品を上市するメーカーも出展予定にある。

 セルフメディケーション方面ではOTC薬メーカーをはじめ、だいたいの大手企業が顔を揃えて頂く見通しにあり、一般へのプレゼンテーションやセミナーに貢献してもらえるものと期待している。
 ジェネリック薬メーカーは医療関係・一般ともにフェアでもアピールに意欲を持って頂いている。

 業界関係と一般来場者が混在していることでは、医薬品メーカーのなかでも新薬企業はどうしても慎重になってしまう。

 そこで医療従事者向けゾーンと一般をわける工夫を取り入れているが、この辺りは今後の検討課題になってくるかも知れないと感じている。
 いずれにせよ、当初の目標にはまだ及ばないものの、初めての試みながらホームページなどで出展状況を開示していく過程でフェアの認識が段階的に進み、また厚生労働省や日本医師会、日本薬剤師会など主要方面から後援も頂くことで業界の理解と賛同が得られた実感はある。

 

――展示に加えてセミナーなどの企画も充実している

 

 厚労省や日本医師会、日本薬剤師会などの協力による時局講演的な演題をはじめ、メーカー協賛などによる業界関係者向け・一般向けともに3日間にわたって様々なセミナーを行う。

 現時点では日本在宅薬学会理事長でファルメディコ代表の狭間研至氏や日薬の山本信夫会長の講演など、多くの方から注目頂けるのではないかと思っている。
 概要が固まってきたことで、東京・神奈川のNPhA会員薬局を中心に一般へのアピールを本格化している。

 もちろん、業界関係では薬局・薬剤師が沢山来て頂けることが理想なので、日本薬剤師研修センターの研修受講シール対応(1日参加3単位)を図り、薬局に幅広くダイレクトメールでPRを行っている。

 

――開催に際しての抱負を

 

 薬局経営者、また薬局にとって日頃の業務や経営における閃きを数多く提供できる場になるものと自負している。

 機器やICT・システム活用といっても、業務負担を軽減したり効率化するだけではなく本来の薬剤師業務に集中したり、より患者のために貢献する機能や職能を導くためのもの。

 さらに今後の薬局に求められる様々な商品やサービスを是非、会場で触れて頂きたい。

 

薬局新聞 2015年7月8日付