ドラッグストア次世代成長戦略の実践へ

 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の関口信行会長は、先ごろ都内で開いた記者会見で「ドラッグストア(DgS)が今後さらに成長するには新しい社会的機能や役割を持ち、市場創造を行うことが重要」との考え方を述べ、高齢社会における地域包括ケアシステムや、機能性表示食品制度への対応をポイントとする来年度の事業計画を示した。

 2014年の総括として関口会長は、未だ回復基調に至っていない消費増税の影響に加え、医薬品ネット販売解禁・新改正薬事法施行に伴った市場の変化など厳しい経営環境を迎えたことを説明。

 JACDS設立15周年の節目を迎えたことを機に、少子高齢化を踏まえた次世代の成長戦略に関する研究事業に乗り出したことを強調した。


 DgSの次世代成長研究でJACDSは、セルフメディケーション(セルメ)推進を従来以上に重視する国の健康寿命延伸政策を背景として、医療から健康維持・増進、介護、食品や日用品の供給まで生活者の様々なニーズを地域で身近に対応する『健康ハブステーション』をコンセプトに打ち出し、経済産業省が11月からスタートした「セルメ推進におけるDgSのあり方研究会」とも連携しながら今後求められる機能やサービス、法整備などの課題・施策を年度内に取りまとめる。


 関口会長はDgSを軸としたセルメ推進に関する経産省の研究会設置に関し、「ずっと厚生労働省のもとで取組んできた我々にとって今までにないこと。(関連産業の振興や市場創造に関わる)セルメ推進は経産省のバックアップのもと、来年度から一緒に進めていく」と述べ、まもなくガイドラインが示される機能性表示食品制度、11月に新たな呼称”スマイルケア食”や選び方が策定された介護食品分野の取り込みなどを当面の重要テーマにあげた。


制度的位置付けの確立にも


 また、会見ではDgSが薬局のように地域医療、保健衛生などの面での機能が厚労省の施策などで活用されていない状況から、政治連盟を通じて地域のセルメ推進や買い物弱者、在宅高齢者対応といった社会的役割の制度的位置付けを確立する方針も示された。


 実際にDgSは総務省による日本標準産業分類、経産省の商業統計に項目化される一方で、厚労省の健康拠点事業などではあげられていない。


 会見で宗像守事務総長は、「今やDgSは1万7000店舗が身近に利用される社会的インフラでありながら、健康拠点や地域包括ケアの位置付けに全く入っていないのはおかしい。成長過程からDgSは排他的に扱われてきたが、今なおその位置付けにある」と述べ、健康ハブステーションを目指す新たな成長ビジョンと並行し、かねてから課題に据える薬局と店舗販売業の二重申請問題の解消なども含め、引き続き政治的な働きかけを図る必要性を強調した。


薬局新聞 2015年1月1日付