安定ヨウ素剤配布で薬剤師職能を発揮

 先ごろ日本薬剤師会で行われた全国災害対策担当者会議の中で、原子力災害に伴う安定ヨウ素剤の配布に関しては、薬剤師による補助が重要との考えが原子力規制庁から示された。

 背景にはジェネリック医薬品の増加やACE阻害薬やアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤など、安定ヨウ素製剤の慎重投与に該当する患者が多く存在していることがあげられている。

 

 原子力規制庁の放射線防護対策部は、安定ヨウ素剤の予防服用の考え方について説明を行った。

 原子力施設等防災専門部会が平成14年にまとめた方針では、安定ヨウ素剤の予防的服用については、その対象者を40歳未満とし、服用回数は原則1回であることなどがまとめられているものの、先の東日本大震災の際は国や県が安定ヨウ素剤の服用指示を適時適切に出すことができなかったと報告。

 新しい原子力災害対策指針では安定ヨウ素剤の配布補助に薬剤師が明記されており、特に慎重投与医薬品を服用している生活者に対しては、薬剤師がチェックシートを確認することとした。

 また現在服用している医薬品を把握する意味でも「薬袋やお薬手帳を住民に持参してもらう」啓発を求める方針だ。

 

 原子力規制庁には医療人が少ないことから、配布の際は医師・薬剤師等への期待が高まる一方、配布に際しての懸念も示された。

 ヨウ化カリウム丸には薬のしおりが添付されておらず、添付文書を配布することへの不安があることも指摘された。

 また万が一副作用が発現した際の保障は、どうするのかといった課題が共有された。

 

薬局新聞 2014年6月25日付