調剤薬局チェーンの店舗拡大路線が顕著に

 日本保険薬局協会(NPhA)の会員店舗数が初めて1万軒を突破し、調剤薬局チェーンの店舗拡大傾向が数字のうえからも明らかとなった。

 今回の調剤報酬改定に際して、20店舗以上を有するかどうかで区切りを設ける手法により、財務省や医師会からやり玉にあげられたことが記憶に新しいなか、こうした店舗をベースにしたバッシングは、いつ吹き荒れるのか油断できない状況を滲ませていると言えそうだ。

 

会員店舗数が初の1万店を突破、8年間で約2倍に 

 

 NPhAが公表した会員数(2014年4月現在)の動向によると、正会員238社、賛助会員162社で合計400社。

 これは8年前の2006年4月における正会員・賛助会員250社・141社からほとんど変化しておらず、8年間の動向としても合計会員数400前後を辿っているのが現状となっている。

 

 しかしながら、会員薬局数を見ると、調剤薬局チェーンの店舗拡大路線が順調に進んでいることが窺える。

 2006年には会員薬局数5,041薬局であったものの、最新の2014年4月では10,826薬局まで増加し、この8年間で2倍まで膨れ上がった。

 8年間にわたる会員数は400から微増減を繰り返している状況から鑑みると、大手チェーン薬局の店舗数は加速度的に広まっていることが数字のうえから証明された格好だ。

 

 平成23年度末現在の厚労省の「薬事関係業態数調」によると、薬局は年間で約1700軒増加しており、今回のNPhA動向と照らし合わせると、増加薬局の多くは調剤薬局チェーンであると推測できそうだ。

 

日本薬剤師会への抗議活動、成果なく終了へ

 

 会員状況発表に合わせて記者会見を行なった同会の中村勝会長は、本年を「会員組織拡大」「調剤過誤防止」「医薬分業評価」などの6項目の基本方針を掲げた。

 これに関連し、今回の調剤報酬改定における日薬の対応について「到底許容できるものではない」(中村会長)として、16億円にものぼる都道府県薬剤師会への会費の納入を見送る意見書を2月に発表したことについて中村会長は、「NPhAと日本薬剤師会は絶対的な信頼関係で結ばれなくてはいけない。今改定については日薬が交渉力がなかった訳ではないことを感じている。財務省の方針が非常に強く働いたことも聞いている。特定の個人や組織を責めるのは適切ではないと思っている。6月に日薬会長が変わろうとも、誰が会長になってもなお一層の信頼を構築できるよう働きかける。会員が納めている会費に見合った活躍の場をお願いすることは粘り強く行っていく」と語り、日薬に対して行った“会費騒動”は終息させたい考えを強調した。

 

 その一方で中村会長は、今回の調剤報酬改定議論等における”大手チェーン薬局”という表現について、「大変な誤解を招いているのは事実。全体として我々は非常にまじめに門前であろうとチェーンであろうと良い医療を施しているという自負がある」と語尾を強め、大手チェーン薬局に対する風当たりの強さへ不満を露にするシーンもあった。

 

薬局新聞 2014年5月28日付