ケシのミニ講座開催

ケシの花
白い花を咲かせるケシは5月上旬に見ごろを迎える

 東京都薬用植物園は、一般市民を対象とした「ケシのミニ講座」を開催した。

 同講座は毎年5月上旬に実施されるイベントで、毎回多くの来場者が集まる。

 普段は厳重に警備されているケシ試験区の一部フェンスが開放される話題性もあり、見学者はケシの花や果実、都職員の説明に熱心に聞き入っていた。

ケシを間近に一般市民も興味津々

 

 東京都薬用植物園は昭和21年に同地に開園して以来、薬務行政の一環として薬用植物の収集・栽培を行っており、近年では脱法ドラッグや違法健康食品等の指導・取締りのために植物鑑別の調査研究などを実施している。

 同時に、都民をはじめとした生活者に薬用植物の普及・啓発に努める庭園としても親しまれている。

 

 開催されたケシのミニ講座は毎年5月上旬に行なわれているもので、この日も約150人以上がケシ・アサ試験区域周辺に集まった。

 通常は2重の鉄格子等で覆われている試験区域の一部フェンスを開放し、栽培・所持等が禁止されているケシの花が間近で見られることもあり、多くの見学者が熱心に写真を撮っていた。

 また初夏にかけては都内でも野生のケシが花咲くことも少なくないことなどが都の職員から説明されると、多くの見学者は頷きながら感嘆の声をあげていた。

 

自生能力の高いケシに注意喚起も

 

 特に高い関心が寄せられていたのが麻薬及び向精神薬取締法により栽培等が禁止されているケシ類の説明で、鮮やかなワインレッドの大輪の花を咲かす『ハカマオニゲシ』では、都職員が実際に茎から切り取って禁止成分テバインが含まれる草汁が漏れ出す様子を見せると、興味深い表情を浮かべる見学者もいた。

 

 今年は大雪や風雨が強かったためケシの成長は小さい傾向にあるものの、規制されているケシの中には自生能力が非常に高い『アツミゲシ』なども含まれており、万が一発見したら保健所や都庁まで問い合わせすることを呼びかけていた。

 

薬局新聞 2014年5月14日付