【薬局レポート】メディスンショップ りぼん薬局(東京都杉並区)

 今年1月にオープンした『メディスンショップりぼん薬局』(東京都杉並区)は、カフェスペースを併設したオシャレな内観が特徴で、アロマやハーブなどを取り揃え来局者に癒しやくつろぎを感じさせる取組みを展開するとともに、定期的に健康イベントを実施し地域とのコミュニケーションを図っている。

 その一方、薬局の外での活動も積極的で、施設への対応など在宅医療にも力を注いでおり、さらに「今後は個宅での看取りにも関与していきたい」と同薬局代表で管理薬剤師の永井倫典氏は意欲を示す。

 「薬局や薬剤師に求められることが日々変わっていく中で、それにプラスして何ができるかということを模索していきたい」との言葉通り、薬局の内と外で幅広く職能を発揮していく姿勢は、薬局の更なる可能性の広がりを感じさせる。

 

カフェスペースやアロマ・ハーブでくつろぎの空間に

カフェスペースではオリジナルのハーブティーなどを飲むことができる
カフェスペースではオリジナルのハーブティーなどを飲むことができる

 

 JR中央線・西荻窪駅の近くに位置する『メディスンショップりぼん薬局』は、ビルの2階に構えているため外からは見えづらく、生活者への認知という点においてはマイナスになっていることは否めない。

 そこで同薬局では、認知度向上の施策として1月のオープンとほぼ同時に骨密度測定やセミナーなどの健康イベントを実施。

 スタートから積極的に地域との交流を図ることで生活者との結び付きの強化を図った。

 また、こうしたイベントを今後も定期的に行っていく予定で、健康維持や病気の予防に薬局の活用を促し、地域のセルフメディケーション促進に働きかけていきたい考えだ。

 

 同じビルの中には、メンタルクリニックなどが入っていることもあり、薬局内は患者が少しでも癒され、ゆっくりとくつろげるようカフェスペースを併設している。

 待ち時間や薬を受け取った後にハーブティーを飲みながら話をする患者も少なくないという。

アロマやハーブのほか基礎化粧品や低カロリーの食品なども揃え女性のニーズに対応した品揃えを展開
アロマやハーブのほか基礎化粧品や低カロリーの食品なども揃え女性のニーズに対応した品揃えを展開

 また、取り扱う商品もアロマやハーブなどリラックスできるような商品を数多く揃えていることも特長だ。来局者のリピート率も高く、アロマやハーブを目的に来局するといったケースも増えつつあるようで、“処方せんがなくても入りやすい薬局”といった印象を持たれていることが窺える。

 「例えばハーブティーを購入した方では、その味や特徴などの質問から始まり、自身の体の状態や薬に関する疑問など、健康相談にもつながることもあります」と永井氏が説明するように、物販やカフェの機能がコミュニケーションのきっかけにもなっているようだ。

 

在宅での取り組みにも強い意欲

永井氏(左)をはじめ在籍する4人の薬剤師はそれぞれが病院での勤務経験を持つ
永井氏(左)をはじめ在籍する4人の薬剤師はそれぞれが病院での勤務経験を持つ

 

 永井氏は「父親が薬局を営んでいたこともあり、小さい頃から薬局・薬剤師を身近な存在として感じていました」と薬剤師を志したきっかけを語る一方で、薬剤師の仕事に対しては「患者さんが病院に入る前までが主な役割で、入院後の様子などはわからず最終的にどうなったかを追っていけないことに対しては釈然としない気持ちがありました」と当時の思いを振り返る。

 そうした中で、永井氏が大学病院に勤務していた頃から徐々に在宅医療の必要性が高まる機運となり、永井氏自身も「患者が自宅で最期を迎えることに、薬剤師も何かしらの形で関与できるのでは」との思いから薬局薬剤師へと移行したと話す。

 

 そうした思いを持って新たに開局した同薬局では、グループホームや老人ホームなど施設への訪問も行っており、在宅医療に関しても積極的に取り組んでいる。

 施設の数も徐々に増えつつある状況で、今後は入居している患者だけでなくスタッフに対しても、薬や健康に関する情報提供を強化していきたい考えだ。

 

 また、「当薬局の薬剤師は全員が病院での勤務経験があり、注射薬の混合や中心静脈栄養などに関する知識・手技を持っていることは、自宅での看取りに関与するうえで強みになると考えています」と個宅への取組みも視野に入れており、今後さらに在宅での展開を強化していく構えにある。

 同薬局のように店舗の内でも外でも患者と近く、そして深く関わろうとする薬局・薬剤師のあり方は、これからの時代に必要不可欠な要素といえるだろう。

 

薬局新聞 2014年4月23日付