調剤薬局チェーンの在宅医療実績が倍増

 有料老人ホームなどの施設対応を中心として在宅医療参画実績が倍に。

 日本保険薬局協会(NPhA)が先ごろ実施した会員管理薬剤師アンケートで、そうした調剤薬局チェーンにおける実態が明らかとなった。

 薬局薬剤師機能拡大委員会が2005年から継続的に実施しているものだが、近年は在宅医療関連の設問に大部分を割くなど昨今の薬局に求められる情勢を反映しており、まずは効率的な施設調剤で急速に実績を伸ばしつつある状況が現場の声からも明かとなっている。

 

NPhA実態調査結果

 

 アンケート調査は今年1月中旬から2月上旬にかけ、正会員企業の担当者へのメール経由で協会に登録販売者している管理薬剤師=1,859から回答を得た。

 薬局のプロフィールとして月間処方せん応需枚数(昨年度平均)は2000枚未満68.4%、同以上4000万円未満25.3%、同以上6.3%、集中度は70%以上74.8%、同以下25.2%となっている。

 

 このなかで在宅医療に関し、訪問薬剤管理指導(在宅・居宅)を実施しているとの回答は30.7%で、2011年調査12.9%、2012年12.9%、そして昨年の16.1%との比較で倍近い伸びを示したことがトピックスにあげられる。

 算定件数は20件未満が79.6%、主な服薬指導元医療機関はクリニック65.1%といった状況には余り変化はない。

 

 ただ、これら在宅医療に取組んでいる薬局について全訪問指導算定中、老人施設(有料老人ホーム等)が占める割合では、「90%以上」が49.2%と半数に達しており、昨年の24.2%から大幅に増えていることで、施設調剤への積極的な取組みが実績の伸びに関わっていることを裏付けていると判断できる。

 

 一方で「算定できない訪問が月に何件あるか」の問いでは、「0件」という回答が2011年59.4%、2012年55.8%、2013年37.4%といった推移から一気に13.9%に減少。

 

 「1件以上5件以下」が57.1%と前年の33.6%から目立って増加する形にあり、その主な理由では「算定要件を満たしていない(日数間隔等)」54.5%、「患者の同意を得られない」22.4%となっている。

 

 その他、前回調査までとの目立った差異としては「他の医療・介護従事者とのカンファレンス参加実績件数(年間)」で「0回」が大部分を占める状況には変わりないものの、前回2013年81.2%から74.4%に減少し、「1~10回」が16.1%から23.1%に増加した。

点数化に向けた取り組み
点数化に向けた取り組み

 また「点数化に向けた取組みをおこなっているか」(点数がつかないものの必要な業務として取組んでいること)との問いで、「実施している」が前回9.6%から28.5%と大幅に伸びており、この主な内容は「残薬整理」30.7%、「一包化サービス・半錠サービス」28.7%、「持参薬の整理・管理」23.9%といったものだった。

 

 関連して訪問薬剤管理指導料の点数への意識は、「上げるべき」46.1%、「妥当である」52.7%で、これまでとの大きな意識差は確認できない。

 しかしながら、「現行の制度で薬剤師職能が十分発揮できているか」では、「十分できている」「どちらかというとできている」を合わせて31.4%と、前々回の48%から大きく低下している点が気になる。

 できていない理由では「多職種と関わる場面が少ない」64%や、「調剤・薬歴に時間がとられ、患者とのカウンセリング時間が十分にとれない」61.3%といったことが上位にあげられている。

 なお、実施していない薬局薬剤師に今後の方針を尋ねた設問では、「実施予定」が前回14.9%から33%に拡大しており、今後さらに増加することが予測される雰囲気をうかがわせている。

 

薬局新聞 2014年3月12日付