ドラッグストアショーまもなく開催

※写真は昨年のドラッグストアショーより
※写真は昨年のドラッグストアショーより

 薬粧小売業界最大のイベントである『第14回JAPANドラッグストアショー』(日本チェーンドラッグストア協会=JACDS主催)が3月14日(金)~16日(日)の3日間、千葉・幕張メッセを舞台に開催される。

 今回は医薬品ネット販売解禁に伴う新ルール直前ということを筆頭に、高齢社会の進展に応じて一層高まるセルフメディケーションの必要性、そこでのドラッグストア(DgS)の役割を強く意識した情報発信がなされる模様だ。

 開催に対する豊富とショーの見どころを石田岳彦実行委員長に聞いた。

(1月上旬・ドラッグストア流通記者会合同会見より)

 

高齢社会とセルフメディケーション推進への挑戦打ち出す

石田岳彦
石田岳彦実行委員長(CFSコーポレーション副社長)

 

 おかげさまで第14回目を迎えた。昨年は来場者数が13万人を数え、出店社は400社・1200小間を超えるイベントになったが、今回も同規模の盛り上がりを果たしたいとして様々な計画を練っている。

 

 この2014年は医薬品ネット販売解禁や消費税増税、診療報酬改定といった環境変化が集中し、DgS業界にとって大きなターニングポイントになるだろうと考えられる。

 リアルとバーチャルの融合などを中心として、高齢社会のなかでセルフメディケーション推進に新たな挑戦が必要な時が来たと思う。

 

 それは“やさしさ”という、健康と美容の専門店であるDgSとしての原点を省みるような店作りに繋がるのではないか。

 また、その作業を通じたセルフメディケーションが未来を作っていく、との意味を込めて今回のテーマを「やさしさ溢れるドラッグストア!~セルフメディケーションが日本の未来を創ります~」とした。

 

テーマブースではリアル店舗におけるネット活用なども模索

昨年は過去最高の来場者数13万人超えを達成するなどイベントとしての定着ぶりをみせつけた
昨年は過去最高の来場者数13万人超えを達成するなどイベントとしての定着ぶりをみせつけた

 

 主な内容としては、まずJACDSとしての提案が第1にあげられる。 詳細は今まさに詰めている最中だが、高齢社会とセルフメディケーション推進のための新たな挑戦の時代において、DgSに求められる薬剤師あるいは登録販売者はどういう存在であるべきか、協会が実施する教育制度の紹介をはじめ、リアル店舗として顧客からの相談や適切な情報提供を図るための資質の向上に対するアピールに加え、昨年閣議決定された健康食品の表示緩和への対応も何らかの形で示していければと思っている。

 

 ビジネス向けと一般来場者向けにわけて構成する「ヘルス&ビューティ情報ステーション」では、業態として医薬品ネット販売解禁に絡め、これからヘルスケアにおいてネットをどう活用していくか、スマホやタブレット端末を活用したリアル店舗でのネットショッピングシステムの可能性を模索する。

 特にシニア層の買い物での課題や問題点解消・店舗側の負担軽減などを提案できないか、といったことが強調できればと考えている。

 

 集客強化に向けたDgSへの併設事業ということで、特にシニアの方々により安心して頂くような食の提案や、昨今叫ばれている狭小商圏対応の一貫として、DgSとしての食品の位置付けにおいて食育を切り口にした売場提案、販売促進を踏まえた各企業の工夫を図る予定だ。

 

 あわせて一般向けではスマホやタブレットの体験講座、食育に関する体験型コーナーや、開催時期の花粉シーズンに関し、改善の訴求や情報提供を繰り広げるほか、特別ゾーンとして救命救急情報コーナー、ネイル体験やカラー診断が行えるビューティコーナーなどを合わせて展開する。

 今回もセルフメディケーションにちなんだ川柳公募企画やミニセミナー、業界関係者向けセミナーを企画・実施する。

 

部門強化を反映 食品メーカーの積極的参画も今後の課題

地域包括ケアでの役割など、近年DgSの社会的機能に対するアピールを進めるJACDSテーマブース。
地域包括ケアでの役割など、近年DgSの社会的機能に対するアピールを進めるJACDSテーマブース。

 

 出展対象社に対しては昨夏の暑い時期、会長や執行委員長と協力しながら約70社に足を運び、ネット問題を筆頭に業界が大きく変わろうとしつつあるなか、一緒に様々な提案をしようと訴えた。

 加えて昨今、各地域で主要DgSが様々な生活者向けイベントを行っているが、そうしたものとの棲み分けなど様々な意見や要望を頂いた。

 

 事務局や先輩の実行委員の方々の感触的にも、食品業界からの関心が高まっているのは間違いなく、今回も食品関係のメーカーを意識的に回らせていただいた。

 ただ、現時点では大手食品メーカーに出展いただくのは難しく、卸を通じた出展が主流となっている。

 これにはスーパーマーケット業界への配慮もあるかも知れないが、決してDgSが軽く見られているというわけではないと思う。

 来年以降、単独で出店いただけるような活動を行っていきたい。

 

 毎年好評をいただいている「新商品コレクション」では、例えば出店社ブースでサンプル引換券を配布したり、好感度投票などを行ったりすることで一層の盛り上がりを図りたい。

 また、例年レセプションパーティで発表するブースコンテストについては、大がかりな出展のみならず、1~2小間のミニブースも注目していただけるように働きかける。

 

 昨年に実行副委員長をやらせていただいた際、小規模で展開するメーカーでも様々な発見や提案を感じた。

 是非、バイヤー関係者も細かく会場を見てもらうべくネットを活用した働きかけを行うなど、今後の参加促進に繋がるような工夫を取り入れたい。

 

最大イベントとして業界が一致団結する絶好の機会に

今回はネット販売対応やICT対応ほか、健康食品に絡めた意欲的な情報発信が期待される
今回はネット販売対応やICT対応ほか、健康食品に絡めた意欲的な情報発信が期待される

 

 出展社からはトレードショー的要素を強めて欲しいといった声は多く、昨春のJACDS理事会でも検討したが、過去13回の歴史を振り返っても12万人規模の来場者の内訳では一般・業界関係者が半々となっており、やはり今回も双方の要素を持たせるべきという判断になった。

 出展社には例年アンケートを実施しており、引き続き要望に応じて次のショーに活かせるようにしている。

 

 メーカーによって出展メリットの考え方は異なるだろうが、ドラッグストアショーは業界にとって1年でも最大のイベント。

 医薬品と化粧品の販売がDgSの基本であり、そうした機能を再確認して一般生活者に直接アピールすることが大事なのではないか、という思いを募らせるターニングポイントにある。

 このような時期だからこそ、メーカーや各種ストアサポート企業、そしてJACDS正会員のDgSが一致団結する絶好の機会にしたい。

 

昨年は子どものDgS体験も人気を博していた
昨年は子どものDgS体験も人気を博していた

 前回、皆川実行委員長のもとで携わらせていただき、非常に業界でのショー実行委員長という立場を通じて大きなイベントに携われる使命の重さ、また喜びを痛感している。

 大きなターニングポイントでの14回開催の実行委員長を務めさせて頂く責任を果たし、これまでの実績を次回の実行委員長に内定するマツモトキヨシ・松本清雄氏へと確実に引き継ぎたい。(談)

 

薬局新聞 2014年3月5日付