ネット販売新制度「3~5年しかもたない」

 日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)事務総長の宗像守氏は、顧問を務めるドラッグストアMD研究会(DMS)が先ごろ横浜市内で行った新春政策セミナーで講演し、医薬品ネット販売に関わる改正薬事法について「3年から5年しか持たないと考えている」との見通しを示した。

 ケンコーコムが国を相手取り訴訟を起こしている状況を象徴に、依然として医薬品販売に対する規制緩和の声が根強いほか、高齢社会の世情からも早々に見直されるとの認識のもとで対策を講じる必要性を示した。

 

次の展開見据えた脱規制化強調

JACDS 宗像守事務総長
JACDS 宗像守事務総長

 

 『DgSの次なる成長戦略とその課題』と題した講演の中で宗像氏は、一連の情勢に対して「ネット販売推進派の主張だけではなく、高齢化が進んで在宅医療・介護問題が強まるのに応じても再び議論が出てくる」と、数年以内にも医薬品販売制度の見直しの動きに至ると予測。

 こうした展望のもとで時間稼ぎを図る一方、「その間にDgSが自ら独占的に担う商品やサービス、機能・役割を作り出して規制に頼らない業界への転換を進めるべき」と昨年末からDMS、JACDSが打ち出す脱規制業界の方針を改めて訴えた。

 

 また、現時点での最大のポイントに政府方針として昨夏閣議決定された日本再興戦略の健康寿命延伸産業育成をあげ、従来のセルフメディケーション推進、予防や健康管理に関する新たな仕組み作りに対応した展開において、特に健康食品の機能性表示導入の可能性に大きな期待を寄せた。

 

 健食機能性表示の制度化に向けてJACDSでは、スーパーマーケット業界などと連携して対応の検討準備を進めている模様で、アメリカのダイエタリーサプリメント関連制度を参考にした方向性では、「専門家が個別に成分の機能や安全性、リスクを判断して提案販売する仕組みがなされれば、OTC薬をはるかに上回る市場に成長する可能性が高く、DgSがその主たる販売窓口になれる」(宗像氏)とし、有効な制度化への働きかけと同時に専門家の教育などの体制整備を呼びかけている。

 

 こうした情勢を背景に宗像氏は「今年はDgSにとって大変な変革を迎える」との見方を示すとともに、近年伸びが緩やかになっているDgS業界の実態に関して、「まだ未確定ながら昨年のDgSの売上高は前年と同等か、ひょっとすれば下回る可能性がある」との感触も寄せながら、新たな成長戦略を確立すべき転換期を強調した。

 

薬局新聞 2014年2月12日付