オノマトペや方言理解が患者の安心感に

 “痛み”が主観である以上、患者はその痛みをいかにして医療従事者へ伝えるかが問題となるわけだが、その際に用いられるのが言葉でのコミュニケーションであり、特に医療現場では痛みの表現としてオノマトペ(擬音語・擬態語)が多く使用されていることが、このほどファイザーが行った調査から明らかとなった。

 

痛み表現に関する調査実施 ファイザー

 

 この調査は、20歳以上の男女で通院経験のある慢性疼痛保有者8183人を対象にしたもので、それによると「医師や看護師に自身の痛みを言葉で上手く説明できなかった経験がある」としたのは7割以上にのぼり、うち6割強が「言葉で表現しにくい」ことを理由としてあげている。

 その一方で、痛みの表現・伝え方として8割以上がオノマトペを活用しており、それによって約8割が医師・看護師に「痛みを理解してもらえた」と手応えを感じていた。

 さらに、患者と同じ方言やオノマトペを医師や看護師が理解・使用していた際の印象として、9割以上が「安心」や「親しみ」を感じており、診療時のコミュニケーションの活性化としても有用性は高いといえそうだ。

 

 先ごろ行われたファイザーとエーザイ共催によるセミナーにおいて、この調査結果を踏まえて痛み表現におけるオノマトペと方言に関して講演した国立国語研究所の竹田晃子氏は、「方言には“痛い”や“苦しい”を表す語形は数多く存在し、オノマトペを加えるとさらに多様化する。

 ただ、患者の方言やオノマトペを理解することで安心感にもつながるといった調査結果も出ていることから、患者と医療者の距離を縮めることにもつながり、より良い診療の実現が期待できる」と説明。

 患者が状態を説明するツールとしての言葉の重要性を強調するとともに、医療従事者が共有できるオノマトペや方言に関する手引きのようなものの必要性も指摘した。

 

薬局新聞 2013年12月11日付