大木セントラルロジスティクスセンター竣工

 「全国の薬局・薬店、ドラッグストア(DgS)のバックヤードを担う」。大木が新たな事業展開の中核に位置付けるセントラルロジスティックセンター(CLC)を立ち上げた。

 次世代の卸としての流通支援を目指して構想・整備を進めていたもので、効率的な物流体制の整備に加え、高齢社会に伴う介護・ケア用品事業の本格化、

 また一般薬局・薬店への対応強化といった意味合いも持たせており、旧来の中間流通業に留まらない売場の価値・需要創造に働きかける活動を加速する構えだ。

 

介護用品部門確立や個店対応強化、次世代“後方支援”拠点を稼働

●2階建て延床面積4000坪の“倉庫用倉庫”

自家発電機に加えて屋根には太陽光発電を敷き詰めるなど環境・災害に備えた万全供給体制を確立
自家発電機に加えて屋根には太陽光発電を敷き詰めるなど環境・災害に備えた万全供給体制を確立

 

 先ごろ埼玉県鴻巣市郊外に竣工した大木のCLCは、1000坪規模を基本に整備を進める同社センターとは全く異なり、2階建て延床面積4000坪もの規模を持つ。

 全国の主要都市に置く汎用センター(GDC)と、大手DgSの物流拠点に近接して地域ごとに配送倉庫(FDC)を設ける物流ネットワークにおいて、メーカーの発注単位に届かないような商品の在庫を図ることで効率化を進める“倉庫用倉庫”との位置付けとなる。

 

 この役割を取引先である店頭にも広げる取り組みとして、介護・ケア用品の店頭支援システムでのセンター機能を持たせていることも大きな特長だ。

 大木が今秋本稼働したケア用品ドットコムは、専用サイトでの総合的な発注対応を通じて介護関連用品販売を支援するサービスで、衛生用品・オムツ、介護食、口腔ケア関連、歩行サポートや視聴覚補助、医療機器など2万アイテムにのぼる介護・ケア分野の商品をCLCで在庫することにより、限られた店頭での品揃え支援へ働きかける。

 

●仕入れ窓口機能の一本化では個店対応強化も

2階部分2000坪は総合的な介護・ケア用品の流通在庫倉庫に
2階部分2000坪は総合的な介護・ケア用品の流通在庫倉庫に

 

 高齢化に伴って介護用品の強化が叫ばれて久しいが、DgSなどで品揃えが進展しない理由に個人の状態に応じた需要対応と多品種在庫、流通整備での課題があげられる。

 「回転が悪いので在庫してもらえず、数多いメーカーに対して流通が形になっていないため、顧客の問い合わせがあってもどこに発注すべきかわからないケースが多々ある」(松井秀夫会長兼社長)との現状を踏まえ、CLCでは「日本一の介護用品倉庫を目指す」との意気込みで2階部分の2000坪を介護・ケア用品の流通在庫倉庫に設定。現物を実際に触れたり体験できるショールームも併設し、仕入れ窓口の一本化を図ることで業界全体での取扱い拡大に乗り出す。

竣工披露には主要な業界関係者が一堂に会して期待を寄せた
竣工披露には主要な業界関係者が一堂に会して期待を寄せた

 同じく窓口の一本化では個人経営店への対応強化もCLCの目的だ。

 大木は近年ボランタリー組織のパーシャル会や他業種卸との提携、M&Aを通じて薬粧から日用品までの幅広い商材の一括供給モデルを構築しており、さらにCLCでは1階の大部分をこの専用倉庫に充てて個店に対する商品調達機能を高める。

 

 現在、パーシャル会加盟店と一般店取引を合わせて4000店舗強に対応しているが、CLCの竣工披露で挨拶に立った松井会長兼社長は、「個人経営の薬局・薬店が全国で約3万店舗として、将来的にはこのうち3分の1の1万店の流通のお世話をさせて頂きたい」と豊富を述べた。

 介護・ケア用品対応や潜在需要の掘り起こしを仕掛ける提案型卸としての展開とともに、きめ細かな流通対応に力を入れる事業方針は、その意気込みに応じて流通環境はもちろん、今後の薬局・薬店の機能にも深く関わりそうな気配だ。

 

薬局新聞 2013年12月4日付