生活者からの苦情・意見の概要を公表

 日本薬剤師会は平成24年度における苦情・意見の概要を公表した。お薬手帳に関する批判や調剤ミスへの不十分な対応などが中心となっており、日薬では「患者が少し勘違いされている部分があるのは否めないが、現場には真摯に対応してもらいたい」と呼びかけている。

 

お薬手帳や調剤ミスでの対応に意見多く

 

 公表に際して日薬は全ての意見ではなく、代表的なものをまとめたとしている。

 

 平成24年の調剤報酬改定の直後は、お薬手帳の発行に関する意見が多く寄せられた。

 「調剤報酬改定に対する説明がなかった。医療機関ではきちんとした説明があったが、薬局ではなかった。丁寧な説明を期待して大きな門前薬局から小さな薬局に移動しただけに残念」、

 「4月の改定でお薬手帳の携帯は『義務となった』と強い調子で言われた」など、点数設定を背景にした強引な同意に対して、多くの意見が寄せられたことが示唆されている。

 

 薬剤師として大問題になりかねない調剤ミスに対しても、多くの苦情が寄せられている。

 

 「先日調剤された薬のうち、種類が2錠多く、他の種類が2錠少なかった。幸い服用前に気付いたので、誤服用は避けられた。その後薬局にミスを伝えたが、重要なことという認識は軽く、また薬剤師会の対応も軽かった。ともに認識が甘い。是正して欲しい」、 

 

 「92歳の母がボナロンとユリノームを間違えて調剤され、6週間服用した。薬がなくなって初めて誤飲とわかり、薬局に伝えたが、『2剤は近くにおいてあり、包装も似ているので間違えた』と言い、あまり反省している様子はなかった」など、調剤ミスとその後の対応のずさんさに苦情が寄せられる格好となっている。

 

 このほかにも医薬分業に対する意見や、マンツーマン薬局に対して厳しい意見が寄せられている。

 

 「普段は大学病院の近くの薬局を利用しているが、その日は診療時間が遅くなり、自宅近くの薬局に行った。その際に分包方法のことで薬剤師にお願いしたところ、よろしくない態度を取られ、おまけに別のところで発行された処方せんも調剤してもらおうと思って提出したら薬の備蓄がないと拒否された」

 「隣接医療機関以外の処方せんに対応できない」、などといった処方せんの偏りに起因する調剤範囲の狭さに関してクレームが多く寄せらている。

 

 業務内容だけでなく、組織・個人の姿勢にも生活者から意見が寄せられた。「某県薬剤師会館で会議がある日は車がたくさん集まる。その日はベランダでのタバコがひどい。何年も前からこんな状態。腎臓や透析の患者が多い病院なのでやめて欲しい」、「管理薬剤師が変わってからチリチリのロングヘアーで不潔この上ない」などの意見は医療従事者として基本的な配慮が欠けていると指摘される状況が窺える。

 

 日薬は今年度の薬と健康の週間を通じて“薬剤師業務の見える化”に着手しているものの、「これまで意見・苦情の公表が行動に反映されていなかった」として、取組みを見直す方向にある。

 

薬局新聞 2013年9月25日付