ファミリーマートが中堅ドラッグストアとの包括提携戦略加速

先ごろ東京都練馬区にオープンしたミヤモト薬局との複合店舗
先ごろ東京都練馬区にオープンしたミヤモト薬局との複合店舗

 ファミリーマートがFCを通じたドラッグストア(DgS)との複合店舗展開を加速している。

 同社は登録販売者制度の創設に伴ってコンビニでのOTC薬販売を進めているが、各地域のDgSとの協業を広げることでヘルスケア物販での実績拡大を急ぐ。

 

 また、並行して調剤薬局との提携戦略にも着手し、3年後をめどに個人薬局を対象としたフランチャイズビジネスに乗り出す計画だ。

 

 DgSとコンビニの複合店舗や薬局のFC化に関してはクオール/ローソンなどでも進められており、経営環境の変化を背景に今後コンビニ各社の競争を伴って活発化する雰囲気となっている。

 

個人薬局のFC化目指し 調剤薬局とのコラボも

 

 DgSとの複合店舗展開は、昨年から東京や大阪で複数店舗を手がける薬ヒグチを皮切りとして、現在までにエフケイ、大賀薬局、コメヤ薬局、コスコ、ミヤモト薬局と各地で矢継ぎ早に包括提携を結んで進めており、「今も30社ほどのDgSと協議を進めている」(吉野正洋ヘルスケア事業開発室付部長)という。

 

 基本的に各社のDgSにファミリーマートの商品・サービスを導入する方式で、特定企業と独自の業態開発を行うのではなく、DgSでのフランチャイズ展開を全国的に広げていく方針にある。

 

 同社は東日本大震災以降、客層や売れ筋の変化でコンビニでも日用品などの売上が拡大していることから、『生活ソリューションストア』をコンセプトに高齢社会の新たなコンビニへの模索を進めている。DgSとの複合店舗戦略はその延長線上で、「新たな店作りに取り組む上でDgSと相性が良いと判断した」と説明する。

 

 加えて高齢社会の市場対応ではDgSも同様の悩みを抱えており、特に中小規模のDgSは限定した地域内でのサービス競争が激化する狭小商圏市場への対応に強い危機感を持っているとの状況を指摘。経営支援的な意味合いも含め、「今後の市場環境への対応策として、我々の強みである食品やATMなどのサービスを導入する提案に賛同を頂いている」との手応えを得て、年内70店舗を目標として急速に全国規模で中堅DgSとの提携を広げていく構えだ。

 

調剤薬局と小規模FC業態開発を推進

 

 また、同社は5月にメディカルシステムネットワーク(MSNW)と業務提携、ファーマライズと包括提携を相次ぎ、調剤薬局との協業にも乗り出している。

 

 それぞれ「来月にも実験的な複合店舗を出店する」予定だが、こちらについては店舗展開そのものが目的ではなく、「我々はフランチャイズビジネスが基本であり、将来的には町の薬局のFC化を目指して小規模でも成り立つコンビニ売場の検討を進める」と、物販による経営強化をポイントに薬局へのFC勧誘に繋げる。

 

 具体的に平均40坪程度のファミリーマート売場から食品など健康志向の商品、サービスを絞り込んだ「20~30坪規模の健康ステーション的な店舗」の開発を想定。両社と今後2年間で20店舗程度の実験店を手がけて顧客からの支持や収益性などの検証を重ね、特に業務提携を結ぶMSNWと共同でFCモデルを確立することで「3年目以降MSNWが持つ個人薬局のFCでの導入を図っていく」見通しにある。

 

 同社は改正薬事法施行に伴い、人材派遣会社との提携を通じた登録販売者の確保・斡旋により、独自に直営店やFC店でのOTC薬販売も拡大しつつあり、DgSや調剤薬局との複合店舗展開でのノウハウを融合するほか、実績規模に応じて「将来的には包括的な提携グループとしての商品政策の融合も視野に入れている」としている。

 

薬局新聞 2013年9月11日付