超・都市型物流センター竣工 メディセオ

 メディセオは先ごろ東京・秋葉原において、近年進める物流強化政策に沿った新しい都市型物流センター「東京中央FLC(フロント・ロジスティック・センター)」を竣工した。都心の一等地で在庫をフルラインで揃えるとともに、多頻度の定時配送や得意先の業務効率化を導く最新システムを通じ、切れ目のない迅速な供給を追求する機能・サービスは医薬品卸業界でも先端的な試みと言える。

 同社は基幹物流拠点であるALC(エリア・ロジスティクス・センター)の全国展開と並行し、ここから供給を受けてフルラインでの細かな地域対応を図るFLCを東北で14カ所立ち上げているが、東京中央FLCはそれらと一線を画す「超・都市型物流センター」との位置付けにある。自社物件の地下1階・地上7階建ビルを有効活用したもので、秋葉原駅から徒歩5分程度、営業エリアに想定する都内8区・半径6km圏内に約4000軒の医療機関や調剤薬局が密集する都心の立地を活かし、ほぼ30分以内で移動可能という医療現場に寄り添った配送機能を整えた。

 

機動性高い小型車両の活用でスムーズな配送を実現
機動性高い小型車両の活用でスムーズな配送を実現

 最大の特徴は“多頻度バス物流”と呼ぶ体制で、都心の渋滞下の効率的な移動や環境問題に配慮した業界初の採用となる電気自動車、バイクといった機動性の高い小型車両の活用により、発注品を溜めずに荷が満杯になれば随時出庫していく1日最大8回の配送を実施。同社では通常、午前中納品の場合は9時半締め切り、当日便は14時半締めでの対応となっているが、同FLCでは11時までに発注すれば午前中での納品が可能で、16時半までなら当日中に届けられるとしている。

 

 土曜も通常通り営業で日曜出庫にも対応し、分割・小分け発注品の当日配送も可能とする見通しだ。得意先別梱包での個別スキャン検品、調剤室など棚配置に対応した箱詰めによる配送作業の簡略化や、需要予測などのデータ・EDI対応といった最新設備やシステムによる業務効率支援、自家発電装備・免震システムと、可能な限り物流を止めない仕組み作りも追求していく。稼働は9月を予定している。

 

 都心立地の場合、医療機関や薬局は限られたスペースでの効率的な在庫運営が求められ、さらに近年はジェネリック薬の使用促進で在庫量が増加傾向にある。先ごろ行った竣工披露で長福恭弘社長は、こうした背景を踏まえて「東京の真ん中で新たなタイプのFLCを展開することにより、得意先の利便性や安心・安全な医療に貢献できる」と自信を寄せており、今後の医薬品卸のシェア争いに加え、物流サービス向上が医療現場に与える効果にも注目が集まるところとなっている。

 

薬局新聞 2013年7月17日付