ネット販売対応に乗り出すドラッグストア

 業界が取り組むべき医薬品ネット販売のあり方とは。日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は2日、医薬品ネット販売に関する業界自主基準としてのガイドラインを協会ホームページ上で公表し、これに適合した店舗をマークで区別する形でいち早く独自の認定活動に乗り出した。

 政府方針閣議決定直後の自粛要請解除、そこから間髪入れずに販売上のガイドライン・適合マークを打ち出す迅速な対応から、ある程度ここまでの展開が折り込み済みだったことが窺える。ただ、実店舗を展開する専門店として安心・安全面での信頼性に基づく事業展開の確立にはまだまだ様々な試行錯誤が想定され、引き続き公的なルールの確立に向けた検証も進めていく。 

JACDS・ガイドライン公表、適合マーク展開に

現行法に則った27の業界自主運営基準策定

JACDSは医薬品ネット販売問題に際して昨夏、独自に働きかけた専門家による検討結果を踏まえ、あくまで店舗販売の補完的意味合いで2類薬までのネット販売を容認する組織的見解を固めている。そこでは「店頭販売と同等に資格者との会話が行われる可能性が高い環境整備」として電話やスカイプの活用による資格者との直接会話を提案するなど、前提条件とした有識者による情報提供での厳格なルール化を提唱しており、この作業での組織内のコンセンサスをベースに迅速なガイドライン策定に至ったと言える。

 

 基本的な法令から実際の販売、安全性、責任問題、購入者サポート、安心・安全を高めるための情報提供といった6分野27項目にわたる自主基準は、現行の薬事法および施行規則に準じた形でまとめられており、医薬品のネット販売に関する内容では、『購入者からの質問または相談を受ける場合、薬剤師または登録販売者の専門家名と氏名を伝えるなど、成りすましを防止し、専門家であることがはっきりわかるようにする』など、やはり専門家の介在を強調しているのが特長だ。

 

 具体的に情報交換などはサイト画面での処理や電子メールでも可能としながら、電話による問い合わせができる体制整備に言及。『販売サイトに問い合わせ電話番号と専門家が対応できる時間帯を表示しておくこと』とし、注文は24時間対応でも専門家が対応できない時間帯での発送は行わないかたちとした。

 

 安全面では法令上のリスク区分に加え、購入制限が必要な医薬品に対する表示と制限を求めている。これは通知などで販売個数制限が設けられている医薬品に限定したものではなく、『リスク区分に関わらず、各社の判断で適正な個数制限を設定すること』とするなど、自主性を重んじながらも全体として店舗販売での制度運用に沿った販売活動を促す雰囲気となっている。

 

 先ごろ定例会見でガイドラインを説明した宗像守事務総長は、添付文書情報などの表示に絡め、「顧客による間違いや事故については、お客にも自己責任を持ってもらわなければならない」とも話しており、ネット販売に伴う生活者の自己責任を勘案した取り組みであることも示唆している。

 

 

薬局新聞 2013年7月10日付