後発品の約4割に「有用な製剤的工夫」

 後発医薬品ならではの有用な製剤的工夫が施されている割合は全体の約4割――。このほど東京都薬剤師会が都の委託事業としてまとめた「後発医薬品の『質の向上』推進事業報告書」から、このような傾向がわかった。

 都薬は調査結果はメーカーに伝達し、今後の製剤技術開発に繋げて欲しいと展望している。

 調査は後発医薬品の質の向上を図るために実施、平成23、24年の2年間にわたり行われたもので、866品目の情報が収集され、都薬役員と委員会委員で第三者評価を下した。

東京都薬剤師会「後発医薬品の『質の向上』推進事業報告書」の結果公表

 866品目のうち「剤形の鑑別が容易」、「表示の見易さ」などの有用と判断できる件数は334件、「シートデザインが他社と類似」、「鑑別がし難い」など要改良は532件となっている。有用な事例では特にドライシロップやシロップ剤に対する意見が多く、「後発品の方が味が良い」といった意見が見られた。

 点眼薬については「容器が硬く点眼しづらい」という意見が多かったものの、メーカーに問合せたところ「液だれを防止するために、1滴目は軟らかく、2滴目からは硬くて出にくいように設定した」ところもあり、薬剤師による説明のほうが重要であるとの示唆も得られた。その一方、自由意見には「後発品メーカーからの情報提供が少ない」との指摘も同時に行われている。

 またメーカーに問合せた際、「販売会社なので製造に関して回答する権限がない」、「製造販売会社だが、製造は別の会社、販売も別の会社で行っており、実態は製品が通過するだけ」といった趣旨の回答を述べた会社も存在しており、都薬は「自社で扱う医薬品の品質情報の収集・提供に責任を持つ体制が望まれる」と言及している。

 調査実施のまとめとして「有用と判定する事例は増加傾向にあり、後発品ならではの最新技術が用いられた製品開発がなされている。しかし古い後発品には品質などで劣るものがあり、さらなる改良が望まれる」と結んでいる。

 

 

薬局新聞 2013年7月10日付