無菌調剤室へのニーズ少なく実施は僅か

 スローペースながら一定頻度で在宅医療が進むなか、無菌調剤に関する調査では、進捗状況が上向きにならない現状が浮き彫りとなった。

 日薬調査においても実施率は僅か8.7%という結果が示され、またNPhA調査でも無菌調剤の処方せん枚数の受付けは0枚が9割以上と、全国に約5万軒ある薬局で無菌調剤を実施しているのは限られた店舗であることが数字の上からも証明された。日薬は無菌調剤について「24年改定でさまざまな省令改正が行われ、環境整備も進んでいるなか、薬局・薬剤師の重要性を示すためにも必要な行動」と言及しており、一層の参加を呼びかけている。

 これに対してNPhA調査結果が“現場の声”を代弁する。24年改定では無菌調剤設備の共同利用が可能となったが、約99%の薬局が使用しておらず、「無菌調剤の需要が無い」と訴えており、在宅無菌調剤としての薬剤師のニーズは相当少ないというのが現状と言えそうだ。

 両団体の調査では、そもそも訪問薬剤管理指導に対して「実施不可能」と回答した薬局の理由もまとめられている。NPhA調査では「医師等との連携ができる環境が整ってない」が最も多く、日薬調査では「訪問の指示があれば状況に応じて応需可能」が多い傾向が出ており、ともに医師とのコミュニケーションが在宅医療へのハードルになっていることが垣間見えている。

 なお、在宅を実施している薬局におけるOTC薬や衛生材料等の販売需要について4割程度で「ある」と回答。具体的な製品群としては「ガーゼ」、「ドレッシング剤」、「おむつ」が上位を占め、1カ月の売上げ金額としても5000円未満が90%以上となっている。

 

薬局新聞 2013年4月10日付